マンション管理会社の相見積もり|同じ仕様で比べる7つの手順

管理会社変更の無料相談ガイド|失敗しない相見積もり3社の作法と最新補助金活用術

※本コラムの内容は、当社が独自に調査・収集した情報に基づいて作成しています。無断での転載・引用・複製はご遠慮ください。内容のご利用をご希望の場合は、必ず事前にご連絡をお願いいたします。

目次

比べるのは、安さではなく同じ仕様

管理会社の相見積もりは、いちばん安い社を探す作業ではありません。いまの委託の中身を、同じ四つの業務に分けて並べ、総会で契約を決めるまでの作業です。国土交通省の文書が「VFM」という指標を定めている、とは扱いません。

  • 管理委託費は、日常の管理の対価です。修繕積立金とは別です。
  • 管理費の全国平均を、委託費の相場には使いません。令和5年度の管理費は、駐車場を含めて1戸あたり月額17,103円です。これは委託費ではありません。
  • 収益物件のPMや、建物維持だけのBMとは、委託の相手と法律が違います。
管理委託の四業務と一式の空欄

比較の型は、マンション標準管理委託契約書(令和5年9月11日改定)です。業務は、事務管理、管理員、清掃、建物・設備管理の四つです。別表を第1から第5まで、とは数えません。この記事は2026年9月時点の説明です。※本記事は株式会社MIJによる情報提供であり、自社サービスの紹介を含みます。

七つの順

  • 契約書と規約。いまの解約の予告と、総会の定数を先に開きます。見積もりを集めてから定数を見る、という順にはしません。
  • 同じ仕様。四つの業務、戸数、設備、清掃の回数を、全社へ同じ文面で渡します。金額を書けない行は空欄です。ゼロ円とは書きません。任意の提案は合計の外です。
  • 2〜3社。同じ仕様でこの社数です。5社、6社へ同時に出すと、20戸から40戸程度では辞退が増えます。これは実務上の傾向であり、公的な統計ではありません。現地を何回見るかは書きません。
  • 内訳を横に並べる。合計だけを比べません。管理員の勤務、清掃、点検の有無が違う行は、安い理由の候補です。
  • 理事会の候補。候補を一人に絞る作業は、理事会の整理です。法律が理事会の決議を契約の成立だとはしていません。
  • 総会。管理委託契約の締結は、標準管理規約第48条第17号です。定数は次の節です。
  • 解約の通知と引継ぎ。予告は、結んでいる契約書です。標準書のモデルは、少なくとも三月前の書面です。条番号は契約書を見ます。
相見積もりの社数の目安

総会の定数は、規約が先

標準管理規約を使う組合の普通決議は、規約第47条です。議決権総数の過半数の出席と、出席した組合員の議決権の過半数です。これは区分所有法第47条ではありません。法第47条は、管理組合法人の設立です。

管理委託契約を決める総会の定数
  • 規約に普通決議の定めが無いときは、区分所有法第39条です。出席した区分所有者(議決権を有しないものを除く。)およびその議決権の各過半数です。書面と委任状は、第2項で出席に数えます。
  • 招集の通知は、法律の第35条で少なくとも1週間前です。規約は延ばせても、縮められません。標準管理規約第43条は2週間前です。
  • 第37条は、通知した事項以外は決議できません。規約で別段の定めができますが、法律が特別の定数を定める事項は除きます。委託契約を、通知に無い議案で足すことは、この条の原則に合いません。
  • 建替えの5分の4を、委託契約の解約には使いません。

第6条の2は、国内に住所がない区分所有者が置く国内管理人です。権限に、招集の通知の受領があります。標準管理規約第31条の3は、その届出の規約です。第43条第2項は、届出があればその人へ通知します。第43条第3項の掲示は、居住者と、届出をしなかった組合員への代替です。第31条の3を、法律の条番号だとは書きません。

解約の予告と、新しい契約の説明

管理委託の解約予告と重要事項説明
  • 標準管理委託契約書のモデルは、少なくとも三月前の書面による解約の申入れです。結んでいる契約の期間が違えば、その契約です。短い通知が当然に無効、とまでは書きません。争いになり得ます。
  • 新しい契約の前の説明は、マンション管理適正化法第72条です。説明会を開き、書面を少なくとも1週間前に、区分所有者等と管理者等へ渡します。管理業務主任者証を提示し、記名します。記名押印とは書きません。
  • 第72条第2項は、従前と同一の条件で更新するときです。区分所有者等の全員へ、重要事項の書面を渡します。説明会を開く第1項の対象から外れます。管理者がいるときは、第3項で、主任者にその管理者へ説明させます。認定管理者等が説明不要と意思を示したときは、書面の交付で代えられます。会社を替える契約には、第2項は使いません。
  • 契約が成立したあとの書面は第73条です。渡す相手は管理者等です。管理会社自身が管理者であるとき、または管理者がいないときは、区分所有者全員です。
  • 第38条第2項で理事長が管理者なら、管理者等への交付は理事長です。

管理会社から終了を打診されたときも、先に見るのは契約書の予告と、規約の決議の条です。終了の通告が、総会を不要にする条項にはなっていません。

成立後に渡す第73条の書面には、少なくとも次が入ります。対象となるマンションの部分、管理事務の内容と実施方法(財産の管理の方法を含む)、費用と支払の時期・方法、再委託の定めがあるときはその内容、契約期間、更新の定めがあるときはその内容、解除の定めがあるときはその内容、省令で定めるその他の事項です。見積もりの比較表は、この八つの欄を先に作っておくと、総会の議案と説明がずれません。

  • 管理員の勤務日と時間
  • 清掃の場所と回数
  • 建物・設備の点検の対象。消防とエレベーターは、基幹事務そのものではない
  • 事務管理に、総会支援と出納のどこまでが入るか
  • 再委託する業務の名前。基幹事務を一括して出す行は、第74条に合いません
  • 契約期間と、解除の予告

管理者がいるあいだ、業者は第77条で、定期に主任者から管理者へ管理事務の報告をさせます。見積もりの「報告の回数」が空欄の社は、この条の有無を聞きます。回数の相場は書きません。

第75条は、委託を受けた管理事務の帳簿を、省令の方法で作り、保存する義務です。引継ぎで渡す帳簿の範囲は、この条と契約書です。何冊、とは書きません。

第72条第1項の説明会は、新たに建設されたマンションで、省令の期間中に契約が満了するものを除きます。分譲中の期間の例外を、既存マンションの会社変更へは使いません。説明のとき、主任者は第4項で主任者証を提示します。書面の記名は第5項です。書面の交付は、承諾があれば第6項の電磁的方法で代えられます。

基幹事務と、お金の置き場

基幹事務の再委託と分別管理
  • 第74条。基幹事務を一括して再委託することはできません。清掃、消防、エレベーターの点検は、基幹事務そのものではありません。見積もりの外注の行を、基幹事務の再委託違反だとは決めません。
  • 口座。パターンは三つです。集めてから余剰を組合の保管へ移す、積立金は組合へ直接で管理費だけ収納口座、組合名義の一つの口座。通帳と印鑑を、管理会社が両方持たない、が共通です。
  • 第76条と施行規則第87条。分別管理の方法です。保証には上限があります。混ざった金が満額戻る保証ではありません。
  • 会社を管理者にするには、委託契約とは別に、規約で管理者の定め(標準管理規約の別添と第31条の関係)が要ります。見積もりを採っただけでは、会社は管理者になりません。

監事に、新しい管理会社の人を置きません。組合員から役員を選ぶ定めを外すのは、規約の変更です。標準管理規約第35条第2項は、役員を組合員から選びます。議事録は、法律の第42条で議長と出席した区分所有者の二人が署名します。標準管理規約第49条は、議長と、議長が指名した出席組合員の二人です。

管理会社を替えること自体への、全国共通の補助金はありません。工事の助成を、委託費の値引きだとは扱いません。東京都のマンション改良工事助成は工事の例であり、申請者は管理組合です。委託費から差し引きません。

見積もりを頼むときに渡すもの

  • いまの管理委託契約書と、四つの業務の仕様
  • 管理規約と別表。総会の定数が規約にあるかを示すページ
  • 戸数、管理員室の有無、清掃の対象箇所
  • エレベーター、消防、給排水など、点検の対象設備の名前。台数の相場は書きません
  • 口座の形。収納してから移すのか、積立金は組合へ直接か、組合名義の一つ口座か

通帳と印鑑の所持は、三つの形のどれでも、管理会社が両方を持ちません。保証契約には上限があります。分別管理の違反で混ざった金が、保証で満額戻る、とは第76条も施行規則第87条も書いていません。

管理計画認定も、管理適正評価も、会社の順位表ではありません。認定は組合の管理計画の話で、評価はマンション管理業協会の仕組みです。見積もりの点数が空欄でも、その二つで社を順位づけしません。新宿区の手続支援は、認定の申請手続の例です。その年の要綱が先で、会社を替える費用への全国共通の助成ではありません。

理事会が候補を一人に絞ったあとでも、総会の通知には、締結する契約の相手と、四つの業務の金額を書きます。通知に「一式で安い社」とだけ書き、内訳を当日配る形は、第37条の、通知した事項を決議する、という原則からずれやすいです。標準管理規約を使う組合は、第43条の2週間を先に数えます。

引継ぎの品目は、結んでいる契約書です。終了日の前に書面で突き合わせるのは、組合名義の口座の残額、未収の管理費と積立金、総会議事録の保管場所、鍵の本数と保管者です。何を何日で渡すかの日数は、契約に書いてあるときだけです。この記事では日数を置きません。

見積もりの合計が下がっても、管理員の勤務を削った行と、清掃の回数を削った行は、別の契約です。同じ四つの名前でも、回数が違うと比較になりません。回数を合わせたあとに、金額を並べます。駐車場の使用料が管理費の平均に入っている調査の数字を、委託費の削減額には使いません。

管理業務主任者は、説明と記名の資格です。宅地建物取引士の資格があることだけでは、第72条の説明を務められません。見積もりの担当者が主任者かも、説明会の前に確認します。主任者証の提示が無い説明は、第4項を満たしません。

候補が2社残ったときも、総会には一つの締結案を出します。二つの契約を同時に可決する議案にはしません。否決されたときは、次の総会の通知を改めて出します。そのあいだ、いまの契約の予告期間は止まりません。終了日だけが先に来ないよう、契約書の期間をカレンダーに書きます。書面の解約の申入れを出した日と、相手が受け取った日も、同じ欄に残します。口頭の予告は、この欄に書きません。

よくある質問

Q. いちばん安い社で決めてよいですか。
A. 四つの業務の中身が同じときに、金額を比べます。一式の行が空欄の見積もりと、ゼロ円と書いた見積もりは、同じ安さではありません。任意の提案は合計の外です。

Q. 理事会が決めた社で、契約は成立しますか。
A. 成立しません。標準管理規約では、締結は第48条第17号の総会です。定数は規約第47条の普通決議です。規約に定めが無いときだけ、法第39条です。

Q. 最初にどの書類を見ますか。
A. いまの管理委託契約書、管理規約の第47条と第48条、標準管理委託契約書の四つの業務、総会の通知の期間です。

まとめ

  • 相見積もりは、四つの業務を同じ仕様で並べる作業です。17,103円は管理費であり、委託費の相場ではありません。
  • 一式は空欄です。任意の提案は合計の外です。社数は2〜3社です。
  • 締結は標準管理規約第48条第17号です。普通決議は規約第47条であり、法第47条の法人設立ではありません。
  • 解約の予告は契約書です。標準書は少なくとも三月前の書面です。新しい契約の説明は第72条、成立後の書面は第73条です。
  • 基幹事務の一括再委託は第74条でできません。通帳と印鑑は分けます。会社変更そのものへの全国共通の補助金はありません。

免責事項本記事は2026年9月時点の一般的な説明であり、個別の委託契約の助言ではありません。予告期間、定数、説明の相手は、その契約書と管理規約で確認してください。

島 洋祐

株式会社MIJ 代表 / 不動産コンテンツ監修者 宅地建物取引士 管理業務主任者 不動産業界歴 23年不動産投資歴 15年会社経営 11年 売買・賃貸・管理・一棟リフォームを一通り経験した不動産のプロフェッショナル。自社不動産ブログにてSEOキーワード「東京 マンション 買取」および「マンション管理会社 東京」で検索順位1位を獲得。現場経験と情報発信の両面から、読者に正確・実践的な不動産情報をお届けします。

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この記事を書いた人

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