「マンションの会計」と聞くと、
「なんだか難しそう」「見てもよく分からない」と感じる方も少なくないかもしれません。
でも、ちょっと待ってください。
管理組合の会計は、組合員全員で共有する“お財布”のようなものです。
その使い方や管理の仕方は、マンションの維持管理の質や資産価値に直結し、
最終的には皆さまの暮らしや将来にも大きく関わってきます。
今回の記事が、「組合会計ってどうなってるんだろう?」と
考えていただくきっかけになれば幸いです。
~マンションの支出、値上げの背景には~
昨今、人件費や原材料費の高騰により、管理会社からの委託費や管理費の値上げ提案が増えてきています。
特に、点検・修繕関連費の値上がりは避けられず、管理組合としても管理費の引き上げを検討せざるを得ない状況が多く見られます。
管理費の値上げは“家計の見直し”と同じ?
マンションの管理費は、組合にとっての「収入」にあたります。
一方で、委託費や修繕費・点検費などは「支出」です。
これを、私たちの「家計」に置き換えて考えてみると、以下のように対応します:
組合会計 | 家計 |
---|---|
管理費(収入) | 給与などの収入 |
管理委託費・修繕費(支出) | 食費・光熱費・保険などの支出 |
家計では、物価高騰などで支出が増えたとき、
多くの人は「収入を増やす」前に、「支出を見直す」ことを考えるのではないでしょうか?
✔ 無駄な支出はないか?
✔ 価格交渉できるサービスは?
✔ 使っていないサブスクは?
組合会計にも、この「見直しの視点」が必要です。
本当に今の支出は適正?
管理組合でも“お財布の健康診断”を
多くの管理組合では、「管理費を上げるかどうか」が議論の焦点になります。
ですがその前に、「今の支出は適正か?」「見直せる項目はあるか?」を確認することが重要です。
以下のようなチェックをおすすめします:
- 委託契約の範囲や金額は適正か?
- 定期点検・清掃頻度は実態に合っているか?
- 修繕履歴や長期修繕計画と支出にズレがないか?
- 負担となっている役員業務のアウトソーシング化を検討するか?
- 委託先の見直し余地はあるか?
まさに、**「家計の支出を見直す」**視点です。
管理費の“値上げ=悪”ではない。大事なのは“根拠”と“納得”
もちろん、支出の見直しをしても値上げが避けられないケースもあります。
近年の物価・人件費の高騰は避けがたく、一定の負担増は現実的です。
重要なのは、次の2点です:
- なぜ値上げが必要なのか、その根拠が明確であること
- 組合員がその説明に納得できるだけの準備や情報共有がされていること
そのためにも、現状の支出の妥当性を整理・把握しておくことが欠かせません。
当社では「管理費・委託費の簡易診断」も承っています
「値上げするかどうか」よりもまず、現状の支出を把握することが第一歩です。
当社では、小規模~中規模マンション様を中心に、以下のような支援を行っています。
- 管理委託費の適正診断
- 会計収支の分析
- 必要に応じた部分委託・外部管理方式のご提案
📝 まずは“お財布の健康診断”から始めませんか?
まとめ:収入より支出。まずは現状把握を
管理費の値上げを考える前に、一度立ち止まって「支出を見直す」視点を持ってみてください。
- 家計と同じように、ムダや改善の余地があるかも
- 現状を把握することで、組合内での合意形成もしやすくなる
- 組合運営の“健全化”はマンションの資産価値にもつながる
私たちは、管理費を上げないための努力も、必要な値上げを納得して進めるための支援も、両面からお手伝いしています。
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