修繕積立金不足で資産価値が危ない!築30年以上のマンションが直面する将来リスクと対策

廃墟と化したマンションを見つめ、不安そうに立つ男性のイメージ写真
目次

積立金不足は「建て替え予備軍」のサイン――いま管理組合に求められる判断とは

2025年現在、全国のマンションの約4割で「修繕積立金が長期的に不足する可能性がある」と指摘されています(国交省調査より)。
なかでも築30年以上の中小規模マンションでは、深刻な資金不足が表面化しており“修繕も建替えもできない”状態に陥る危険があります。

「築30年超」でもまだ1回目?深刻な資金計画の甘さ

多くの分譲マンションでは、12〜15年周期で大規模修繕を実施することが想定されています。しかし実際には以下のような“ズレ”が見られます:

  • 最初の修繕費用を「新築時の安い設定」で決めたまま

  • 戸数が少なく、月々の積立金が充分に集まらない

  • 理事会がうまく機能せず、資金計画の見直しが先送り

その結果、築30年を過ぎても1回目の大規模修繕が未実施のまま、劣化が進行しているケースも多く存在します。

修繕不足が「資産価値の低下」→「建て替えすら困難」に直結する理由

修繕積立金が足りず、建物の維持が困難になると、次のような悪循環に陥ります:

  1. 建物劣化による評価ダウン → 住戸の売却価格・貸出価格が下がる

  2. 資産価値の下落 → 住民の建て替え投資への意欲も低下

  3. 合意形成の困難化 → 建て替え要件(4分の3以上)を満たせない

  4. 放置状態に → 行政の「管理不全認定」や「要除却認定」に至ることも

資金の問題は、「修繕ができない」だけでなく、「再生そのものができない」未来を招きます。

管理組合が今すぐやるべき長期修繕計画の見直しポイント

対策①:長期修繕計画を“数字”で見直す

まず行うべきは、現実的な修繕費の見積りと、積立金水準の見直しです。
国交省の指針によれば、1戸あたり月額12,000~18,000円程度の積立が理想とされていますが、実態はそれを大きく下回るケースが大半です。

🔎チェックすべきポイント:

  • 現行の長期修繕計画に「物価上昇」や「工事費高騰」が織り込まれているか?

  • 積立金の増額が必要な場合、何年後に・いくら上げるべきか?

  • 過去の修繕費実績(㎡単価)と乖離していないか?

☑そもそも長期修繕計画とは?詳細コラムはこちら→https://mij-c.com/column/1508

☑長期修繕計画の作成を依頼する場合は?詳細コラムはこちら→https://mij-c.com/column/1422

対策②:「改修か、建て替えか」中長期の選択肢を整理

修繕計画を見直すと、かえって「この修繕額なら建て替えと大差ない」という事実が判明するケースもあります。
その場合は、“再生”を修繕一択ではなく、建て替えも含めた比較検討が必要になります。

🏗 例えば…

  • 修繕費用が1戸あたり500万円を超えるようなケース

  • 耐震性に不安がある旧耐震基準の建物

  • 外壁・配管など複数部位が一度に更新時期を迎える場合

こうしたマンションでは、制度支援(補助金・税制・要除却認定)を活用した建て替え戦略が現実的です。

対策③:専門家のサポートで「現実的シミュレーション」を

資金不足のマンションほど、“現実を直視したうえでの戦略立案”が不可欠です。
そこで当社では、資金・建物状況・所有者構成をふまえた個別の再生プラン提案を行っています。

👥 ご支援内容(一例):

  • 建物診断(耐震性・劣化状況・配管など)

  • 修繕 vs 建て替え費用の資金比較シミュレーション

  • 所有者向け説明会資料の作成・実施支援

  • 補助金や行政申請の伴走サポート

まとめ:資金問題を“放置”しないことが再生の第一歩

修繕積立金の不足は少しずつ積み重なった課題の結果、「静かに進行するマンション崩壊」のサインです。
だからこそ今、数字をもとにした判断と、戦略的な情報整理が求められます。

再生に向けたご相談は無料です。
「うちのマンション、大丈夫?」と感じたら、まずは現状の確認から始めましょう。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

建物管理に関するお悩みはお気軽にご相談下さい!
大手建物管理会社では対応が難しい自主管理物件や小規模マンションにも、当社は的確なサポートを提供します。
規模に関わらず、管理組合様のニーズに寄り添い、資産価値の維持・向上に貢献する最適な管理プランをご提案。
長期的な安定と快適な居住環境づくりを全力でサポートいたします。

マンション管理のこと、 どんな小さな疑問でも
大丈夫です!

どんな些細なことでも構いません。管理費の最適化や修繕計画、住民トラブルの対応まで、
少しでも気になることはMIJまでお気軽にご相談ください!

相談は無料です!マンション管理のことは
何でもご相談ください!

03-5333-0703 電話で相談する

営業時間:10:00~18:00
平日、土日も営業(年末年始・お盆を除く)