皆さま、こんにちは。株式会社MIJのマンション管理士の杉浦です。
今回は多くの自主管理マンションが直面している「修繕積立金会計がない」という問題についてお話しします。
本来、修繕積立金は30年以上の長期修繕計画に基づいて、大規模修繕に備えて計画的に積み立てるべきものです。しかし、自主管理のマンションでは、この修繕積立金自体が存在しないケースが少なくありません。
修繕積立金がないと、マンションはどうなってしまうのでしょうか?
修繕積立金ゼロが招く4つの深刻なリスク
修繕積立金がないということは、計画的な修繕ができません。
1. 資産価値の低下を招く場当たり的な対応
共用部分に不具合が発生しても、その場しのぎの対応しかできず、根本的な解決が遅れがちです。修繕の目途が立たないまま建物の劣化を放置すると、マンションの資産価値は確実に下がります。
2. 住民に降りかかる突然の金銭的負担
突然の修繕が必要になった際、管理組合は住民に緊急で一時金を求めることになり、大きな金銭的負担がかかります。
3. 融資を受けられないリスク
大規模修繕の資金が不足した場合、金融機関からの融資も一つの選択肢ですが、修繕積立金がないマンションは「財政状況が悪い」と判断され、融資を断られるケースがあります。
4. 住民間のトラブルに発展
例えば、雨漏りが発生しても修繕費用がなく放置すれば、被害は拡大し、住民間で責任のなすりつけ合いやトラブルが起きる可能性も。
💡修繕積立金に関するコラムはこちら
→「修繕積立金不足で資産価値が危ない!」https://mij-c.com/column/know-how/904
→「似たようなマンションなのに、修繕積立金がこんなに違うのはなぜ?」https://mij-c.com/column/know-how/904
修繕積立金がないマンションでもできる4つの対策
自主管理マンションでも、今から対策を始めることで未来は変えられます。
1. まずは現状を把握する
- 共用部分に劣化はないか?
- 長期修繕計画は存在するか?
- 修繕積立金の残高はいくらか?
2. 長期修繕計画の作成・見直し
計画がない場合は、専門家(管理会社やマンション管理士など)に相談し、計画を作成することが第一歩です。すでに計画がある場合も、築年数に応じた定期的な見直しが不可欠です。
💡長期修繕計画に関するコラムはこちら
→「【初心者向け🔰】マンションの長期修繕計画とは?」https://mij-c.com/column/know-how/904
→「小規模マンションの長期修繕計画」https://mij-c.com/column/know-how/904
3. 修繕積立金の設定と積み立て開始
ゼロからでも遅くはありません。 マンションの現状に見合った積立額を決め、住民全員で少しずつでも積み立てを始めることが、未来への確実な備えとなります。
4. 融資の選択肢を知る
いざという時のために、どの金融機関がマンション向け融資を行っているか調べておくことも重要です。日頃から適切な財政管理を行うことで、融資審査も有利に進められます。
まとめ:MIJがマンション管理をサポートします
修繕積立金がないマンションは、気づかないうちに大きなリスクを抱えています。無計画な運営は資産価値の低下を招き、最悪の場合、必要な修繕ができず、マンションが住まいとして機能しなくなる可能性すらあるのです。
今からでも遅くありません。まずは現状を把握し、未来に向けた準備を始めましょう。
私たち株式会社MIJは、プロの目線とノウハウを活かして、皆さまのマンション管理を強力にサポートします。「MIJに任せてよかった!」と思っていただけるよう、サービスの向上に努めています。マンション管理でお困りのことがございましたら、ぜひお気軽にご相談ください。