自主管理組合は管理会社が導入されず、組合員自身が建物の維持管理を行います。
しかし自主管理組合(管理会社が導入されている管理組合でも)で適切な修繕を怠る=マンションの資産価値に深刻な影響を及ぼす可能性があります。
これ迄も修繕の重要性について触れましたが、本記事ではその説明を行います。
維持管理の怠りが建物の劣化を招く
修繕が適切に行われない場合、建物の劣化が進みます。
例えば、漏水が放置されると、建物の構造や内部の状態に損傷が生じる可能性が高まります。
これにより建物全体の耐久性が低下し、将来的な修繕費用が増える恐れがあります。

建物の外観や共用施設の維持が重要
建物の外観や共用施設は、購買意欲に大きな影響を与えます。
例えば、外壁の汚れやひび割れが目立つ場合、物件の購入希望者もしくは賃貸入居希望者は建物の状態に不安を感じる可能性が高まります。
その結果、購入価格が低下する可能性があります。
長期的な視点での維持管理が必要
適切な修繕は、建物の長寿命化に直結します。
定期的なメンテナンスや修繕を通じて、建物全体の耐久性を保ち、将来的な大規模な修繕費用の増額を回避出来る可能性があります。
逆に怠ることで将来的な修繕費用が増え、管理組合の収支にも影響することで資産価値の低下に繋がります。
不動産市場での影響
不動産市場では、物件の購入希望者は建物の状態や修繕履歴を重視する傾向があります。
適切な修繕が行われている建物は、需要が高まり、資産価値が維持される傾向があります。逆に修繕が怠られた建物は需要が低下し、資産価値の下落が起こりやすくなります。
主要な劣化例
1.外壁の劣化
外壁の劣化が進行すると、建物の外観に大きな影響を及ぼします。
ひび割れや剥がれが目立ち、美観が損なわれます。購入もしくは賃貸希望者は外観の美しさを重視し、劣化が進んだ建物は評価が下がり、資産価値が低下します。
2.屋上防水の劣化
屋上の防水シートの劣化が進行すると、マンション内で漏水被害が生じる可能性が高まります。
漏水被害が拡大し、入居者の私財に被害が及ぶとその補償も考える必要があります。
3.配管の劣化
マンションには様々な配管が通っています。
1.給水管
2.排水管
3.給湯管
etc…
これらの菅も適切な管理(例えば排水管清掃等)を行わないと、劣化が進行します。劣化の結果、漏水を引き起こす原因になり、上記同様その補修費等の金銭問題に発展します。
まとめ
自主管理組合(それ以外の管理組合も)において、適切な修繕は建物の資産価値を維持するために不可欠です。適切な修繕が行われない場合にマンションの資産価値に与える影響を示すものです。
外壁・屋上防水・配管の状況は、新規購入者/賃貸入居者にとっても大切な要素の一つであり、これらの問題が放置されると、資産価値の低下が避けられません。適切な修繕を行うことは、資産価値の維持に不可欠です。
維持管理の怠りが建物の劣化を招き、外観や共用施設の状態が購買意欲に影響します。長期的な視点での維持管理が必要であり、不動産市場でも資産価値に影響を与える重要な要素です。