【初めての理事長向け🔰】総会までの流れと仕事内容を完全ガイド

マンション理事長に初めて選ばれた人物が、他の候補者から選出される場面のイラスト

こんにちは!マンション管理士の杉浦です。
分譲マンションを購入したら、管理組合なるものが存在し、自身も組合員となることを初めて知った!と言う方も多いかも知れません。
しかもそのマンションは「輪番制」でまさか役員の出番が自分にも…😱
そんな事態に備え、お役立ち情報をお伝えします!

役員業務は他人事ではありません。組合運営はマンション購入された方は全員当事者になります!マンション購入を検討している方も含め是非ご覧いただけますと幸いです😊

目次

1.理事長になったらまずやること|就任直後に確認すべき5つのポイント

理事長という大役に、不安を感じているかもしれません。でも大丈夫です。まずは焦らず、以下の5つのポイントを一つずつ確認していきましょう。

1. マンションの「今」を知る

就任したら、まずはマンションの管理状況をざっと確認しましょう。

  • 管理規約や使用細則に目を通して、マンションのルールを理解します。

  • 管理会社との契約内容を確認し、どこまでが委託業務で、どこからが理事会の仕事か把握します。

  • 管理費・修繕積立金の収支や、長期修繕計画もチェックしておくと安心です。

2. 前年度の議事録で課題を把握

過去の理事会や総会の議事録には、これまでの議論や解決すべき課題が詰まっています。直近の議事録を確認することで、現在進行中の案件や、前年度からの引き継ぎ事項をスムーズに把握できます。

3. 理事会メンバーと管理会社の担当者と連携

一緒に活動する理事会のメンバーとは、自己紹介を兼ねて、今後の進め方を話し合いましょう。また、管理会社の担当者とは、困ったときの相談窓口や連絡フローを確認しておくと、いざという時も安心です。

4. 組合員への挨拶と情報発信

新理事長として、住民の皆さんに挨拶をすると安心感が生まれます。掲示板などを活用して、今後の理事会の方針や、組合員が困ったときの相談窓口を明確に伝えましょう。

5. 直近の理事会・総会の準備を始める

最初に開催する理事会の日程を決め、議題を整理します。組合員からの要望やクレームにも対応できるよう、事前に方針を検討しておくことで、スムーズな会議運営につながります。

まずはこれらのことから始めてみましょう。不明な点があれば、管理会社に遠慮なく相談してください。

2.総会について

いよいよ本番、総会を迎える前に流れを確認しておきましょう。

マンション管理組合の総会は、組合員全員が集まり、1年間の運営報告や重要な決議を行う場です。
理事長は議長として司会進行を務めるため、スムーズに進めることが大切です。

事前準備(総会の成功は準備で決まる!)

✅ 議案書(総会資料)を作成・確認
→ 総会の1~2週間以上前に組合員に配布する。(規約による)

✅ 議事進行の流れを確認する
→ 当日の進行表を作り、話す内容を整理。

✅ 管理会社と役割分担を決める
→ 会計報告や技術的な説明は管理会社が行うことが多い。

✅ 必要な書類・備品を準備
→ 出席者名簿、議案書、投票用紙、筆記用具など。

総会の進行(理事長の司会進行)

① 開会宣言(総会スタート!)

「ただいまより、第◯回◯◯マンション管理組合定期総会を開催いたします」

② 出席者の確認(定足数の確認)

「本総会の成立要件は、議決権総数の過半数の出席(委任状・書面表決含む)となります。本日の出席状況を報告します」

• 管理会社担当者が出席者数を報告
• 成立要件を満たしていれば、「本総会は成立しました」と宣言
• 満たしていなければ総会は開けない(流会)

③ 議長選出(理事長が務めることが一般的)

「議長を選出しますが、規約により理事長が議長を務めることになっていますので、私が進行させていただきます。」

※ 規約で「総会で議長を選ぶ」となっている場合は、承認を取る。

④ 議事進行(議案ごとの説明と審議)

1. 議案ごとに説明(管理会社・担当理事が説明することも)
2. 質疑応答(質問があれば答える)
3. 採決(挙手・投票・拍手で承認)

例:第1号議案「令和◯年度の事業報告および決算承認について」
「次に、第1号議案についてご説明いたします。(内容説明)」
「ご意見、ご質問がある方は挙手をお願いします。」
(質疑応答)
「それでは本議案の採決を行います。本議案に賛成の方は挙手をお願いいたします。」
(挙手多数で成立要件を満たしていれば)
「多数の賛成をもって可決されました。」
(成立要件を満たさない場合は)
「本議案は成立要件を満たさない為、無効となります」

⑤ その他の議題・意見交換

• 組合員からの要望や意見を受け付ける。
• 「次回の理事会で検討します」などの対応策を伝える。

⑥ 閉会宣言(総会終了!)

「以上をもちまして、本総会の全議案が終了しました。これをもちまして総会を閉会いたします。ご出席ありがとうございました。」

総会後の対応

✅ 議事録を作成し、管理会社や役員と内容確認
✅ 承認された内容を組合員に周知(掲示板・回覧など)
✅ 決議内容を管理会社と共有し、実行に移す

理事長の司会進行で大切なこと!

✔ 簡潔に話す(長く話すと飽きられる)
✔ 議論が脱線しそうなら軌道修正
✔ クレームや強い意見には冷静に対応(感情的にならない)
✔ 決定事項を明確にし、曖昧にしない

初めての総会でも、流れを押さえておけば大丈夫!
しっかり準備して、落ち着いて進めましょう。

その他、理事長として知っておきたい「やっておくと安心なこと」

理事長として日々業務をこなす中で、知っておくと安心できるポイントはたくさんあります。ここでは、特に重要な5つのことをご紹介します。

1. マンションのルールを理解しよう

マンションには「管理規約」というルールブックがあります。理事長になったら、まずはこのルールをざっと確認しておきましょう。難しい法律のことは管理会社がサポートしてくれますが、規約を理解しておけば、住民からの質問にも「ルールではこうなっていますよ」と自信を持って答えられます。

2. トラブルが起きたら冷静に対応

理事長のもとには、騒音やゴミ出しに関する住民からの相談やクレームが寄せられることもあります。そんなときは、慌てずにまずは話をじっくり聞くことが大切です。感情的にならず、みんなで決めたルール(管理規約)に基づいて、公平な立場で解決を目指しましょう。困ったときは、管理会社に相談すれば、良い解決策を一緒に考えてくれます。

3. 「もしも」に備えて準備しておこう

災害や設備の故障は、いつ起こるかわかりません。いざというときに備え、避難経路や、電気・水道が止まったときの連絡方法などを確認しておきましょう。管理会社や、修繕をお願いしている業者さんの連絡先をすぐに取り出せるようにしておくことも、いざというときの初動対応をスムーズにするために重要です。

4. 管理会社は頼れるパートナー

管理会社は、日々の清掃や設備の点検など、マンション運営のプロです。理事長は、そのプロと二人三脚でマンションを運営していくイメージです。定期的にコミュニケーションを取り、疑問に思ったことや困ったことを相談することで、管理会社からより良いアドバイスやサポートを得られます。

5. みんなに情報をオープンにしよう

理事会で決まったことや、マンションの「貯金」(修繕積立金)の状況など、大切な情報はみんなにきちんと伝えましょう。掲示板や回覧板で情報を共有すれば、住民は「今、何が起きているか」を把握でき、理事会への信頼感も高まります。透明性の高い運営は、マンション全体の安心感につながります。


これらのポイントを日々の理事長業務に取り入れることで、きっと安心してマンション運営を進められるはずです。

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この記事を書いた人

保有資格: マンション管理士・ 二級建築士
不動産業界に従事して13年。現在は小規模マンションや自主管理組合のサポートに注力しています。
本年より自身も居住しているマンションの理事長に就任。首都圏の実情に即した現場支援をモットーに、日々管理組合の課題解決に取り組んでいます。

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