自主管理のマンションで理事(または自治会役員)となり、建物の修繕担当になったけれど、
「どこに頼めばいいの?」
「提示された見積もりが適正価格かどうかわからない…」
こんな悩みを抱えていませんか?
管理会社がいない自主管理組合では、すべての業務を自分たちで行う必要があります。しかし、ちょっとしたコツを知るだけで、修繕見積もりの取得はぐっとスムーズになります。
今回は、自主管理組合の担当者が知っておくべき「修繕見積もりを成功させる3つの秘訣」を、わかりやすく解説します。
1. 業者に「現場の状況」を正確に伝える
プロの業者でも、現場の状況がわからなければ正確な見積もりは出せません。以下の資料を準備することで、業者とのやりとりがスムーズになります。
被害箇所の写真を撮る
修繕が必要な箇所は、スマートフォンなどで写真を撮っておきましょう。
①建物全体の写真と②破損・漏水部分のクローズアップ写真をセットで渡すことで、業者は具体的な状況をすぐに把握できます。

図面に場所を書き込む
建物の平面図や立面図があれば、修繕箇所をそこに書き込んで渡すと非常に有効です。特に漏水の場合は、上下階の図面を比較することで、原因の特定が早くなる可能性があります。

2. 「修繕の目的」と「希望する結果」を明確にする
ただ「直してください」と依頼するだけでは、業者によって見積もりの内容や金額に大きな差が出てしまいます。見積もりを依頼する際は、以下の2点を明確に伝えましょう。
修繕の経緯と希望する工事内容
「いつから雨漏りしているのか」「どのような状況か」といった経緯を伝えましょう。もし希望する工事内容(例:〇〇という素材を使いたい)があれば、それもあわせて伝えます。
修繕後の「ゴール」を共有する
「雨漏りを完全に止めてほしい」「ひび割れを補修して、見た目をきれいにしたい」など、修繕によってどのような状態を目指すのか、ゴールを具体的に業者と共有しましょう。予算をお伝えすることも有効です。
3. 複数の業者から見積もりを取得する
複数の業者から相見積もりを取ることは、自主管理組合にとって非常に重要です。
見積価格の妥当性を比較
相見積もりを取ることで、提示された価格が市場の相場と比べて適正かどうかを判断できます。価格競争が生まれるため、組合員にとって最も利益になる価格で工事を依頼できる可能性が高まります。
業者の信頼性を確認
複数の業者と直接話すことで、担当者の対応や提案内容から、信頼できる業者かどうかを見極めることができます。口コミや実績なども参考にしながら、安心して任せられる業者を選びましょう。
まとめ|的確な見積もり依頼で、大切な建物を守ろう
自主管理マンションでの修繕見積もりは、手間がかかるかもしれません。しかし、今回ご紹介した「3つの秘訣」を実践するだけで、適正な価格で信頼できる業者と出会い、大切な建物を健全に保つことができます。
私たち建物管理部は、自主管理組合様の抱える課題を解決するため、専門的な立場からサポートを提供しています。見積もり内容のチェックや業者選定でお困りの際は、お気軽にご相談ください。