【完全ガイド】マンション管理会社の選び方|管理組合が見るべき7つの基準と5ステップ

※本コラムの内容は、当社が独自に調査・収集した情報に基づいて作成しています。無断での転載・引用・複製はご遠慮ください。内容のご利用をご希望の場合は、必ず事前にご連絡をお願いいたします。

マンションの資産価値を維持・向上させるためには、管理組合のパートナーとなる管理会社の存在が不可欠です。しかし、「現在の管理会社の対応に不満がある」「管理委託費は適正なのだろうか」といった悩みを抱える管理組合の理事の方も多いのではないでしょうか。管理会社の変更(リプレイス)は、マンションの将来を左右する重要な経営判断ですが、その選び方や手順は複雑で、何から手をつければ良いか分からないという声も少なくありません。

この記事では、宅地建物取引士の知見を活かし、マンション管理会社の選び方について、法的な根拠に基づいた具体的な手順と7つの比較基準を徹底解説します。理事会が主体となって失敗のない選択ができるよう、見積もりの取り方から総会決議までの流れを網羅的にガイドします。

なぜ今、管理会社の変更(リプレイス)を検討するのか?

管理会社の変更は大きな決断ですが、多くの管理組合が具体的な不満をきっかけに検討を開始します。その背景と、変更がもたらす価値について解説します。

管理組合が抱える代表的な不満トップ3

管理組合が抱える不満は多岐にわたりますが、特に多いのは以下の3つです。

  1. フロント担当者の対応:担当者の知識不足、対応の遅さ、提案力の欠如、頻繁な交代など、コミュニケーションに関する問題が最も多い不満点です。
  2. 管理委託費の不透明さ・割高感:契約内容に見合わない高額な費用や、内訳が「一式」などで不明瞭な点に疑問を持つケースです。
  3. 管理品質の低さ:日常清掃が行き届いていない、建物・設備の点検報告が不十分など、基本的な業務の質に関する不満も深刻な問題です。

これらの不満は、放置すれば居住者の満足度低下に直結します。

管理会社の変更は「資産価値」を守るための重要な経営判断

管理会社のパフォーマンスは、マンションの維持管理状態、ひいては資産価値に直接影響します。適切な修繕計画の提案、迅速なトラブル対応、良好なコミュニティ形成の支援など、優れた管理会社は単なる業者ではなく、資産価値を高めるための重要なパートナーです。

現在の管理会社に不満がある場合、それを放置することは、マンションの価値を少しずつ毀損させていくことに他なりません。管理会社の変更は、より良いパートナーシップを築き、大切な資産を守るための前向きな経営判断なのです。

【前提知識】まず確認すべき「マンション管理業登録」とは

管理会社選びを始める前に、必ず知っておくべき法的な大前提があります。それは、候補となる会社が法律に基づく登録を受けているかという点です。

マンション管理適正化法に基づく登録制度

マンションの管理組合から委託を受けて管理業務を行う事業者は、「マンションの管理の適正化の推進に関する法律(通称:マンション管理適正化法)」に基づき、国土交通大臣の登録を受けることが義務付けられています(同法第44条)。

(登録)
第四十四条 マンション管理業を営もうとする者は、国土交通省に備えるマンション管理業者登録簿に登録を受けなければならない。

出典:e-Gov法令検索「マンションの管理の適正化の推進に関する法律」

この登録を受けるためには、事務所ごとに成年者である専任の管理業務主任者を一定数置くことなど、法律で定められた要件を満たす必要があります(同法第56条)。

無登録業者は法律違反!必ず確認を

国土交通省の登録を受けずにマンション管理業を営むことは、法律で禁止されています。万が一、無登録の業者に委託してしまうと、適切な管理が行われないだけでなく、管理組合自身が法的なトラブルに巻き込まれるリスクもあります。

管理会社を探す際は、国土交通省の「建設業者・宅建業者等企業情報検索システム」などで、必ず登録業者であるかを確認することが、信頼できる会社選びの第一歩です。

【全手順】管理会社の選定・変更は5ステップで進める

管理会社の変更は、理事会内での合意形成から始まり、総会での決議を経て完了します。以下の5つのステップに沿って計画的に進めることが成功の鍵です。

Step 1: 現状の課題整理と変更方針の合意形成(理事会内)

まず、現在の管理会社に対する不満や課題点を具体的にリストアップします。「フロント担当の対応が遅い」「清掃の質が低い」「管理委託費が高い」など、理事会メンバーで問題点を共有し、管理会社を変更する方針について合意を形成します。

Step 2: 候補となる管理会社のリストアップと情報収集

次に、新しい管理会社の候補を3〜5社程度リストアップします。インターネット検索や、近隣マンションの評判などを参考に情報収集を行いましょう。この段階で、前述の「マンション管理業登録」がされているかを確認します。

Step 3: 見積もり依頼とプレゼンテーションの実施

リストアップした候補の中から、2〜3社に絞って見積もりを依頼します。その際、現在の管理仕様書を提示し、同じ条件で見積もりを作成してもらうことが比較のポイントです。その後、各社にプレゼンテーションを依頼し、具体的な管理方針や提案内容をヒアリングします。

Step 4: 候補会社の比較検討と内定

提出された見積書とプレゼンテーションの内容を基に、理事会で候補会社を比較検討します。後述する「7つの重要基準」などを参考に、総合的に評価し、最も適した会社を1社、内定先として絞り込みます。

Step 5: 管理組合総会での決議と契約締結

最終的な管理会社の変更決定は、管理組合の総会決議によって行われます。新しい管理会社との契約議案を総会に上程し、承認を得る必要があります。決議が無事に可決されれば、新しい管理会社と管理委託契約を締結し、現行会社との解約手続き、業務の引き継ぎへと進みます。

【重要】現管理会社との契約解約にあたっては、現契約書に定める解約予告期間(通常3〜6ヶ月前)および解約手続きが最優先されます。新管理会社との契約締結日は、現契約の解約日以降となるよう調整が必要です。

管理会社を比較する7つの重要基準チェックリスト

複数の管理会社を客観的に比較するためには、明確な評価基準が必要です。ここでは、国土交通省が定める「マンション標準管理委託契約書」の業務分類を基に、実務的な視点を加えた7つの基準を解説します。

基準1:事務管理業務の質と透明性(会計報告・総会支援)

管理組合の根幹である会計業務や総会運営支援の質は極めて重要です。

  • チェックポイント
    • 月次の会計報告書は見やすいか(サンプルを提出してもらう)
    • 管理費等の収納・督促業務の具体的な手順は明確か
    • 総会・理事会の議案書作成や運営支援の経験は豊富か

特に、管理費と修繕積立金は、マンション管理適正化法第76条で分別管理が義務付けられています。会計の透明性を担保する仕組みがあるかを確認しましょう。

管理費、管理委託費、修繕積立金はそれぞれ異なる目的の費用であり、以下の表でその定義を整理します。

用語定義
管理費日常の管理(清掃、共用部の光熱費等)のために区分所有者が管理組合に支払う費用。
管理委託費管理業務を委託するため、管理組合が管理会社に支払う費用。管理費会計の中から支出される。
修繕積立金将来の大規模修繕工事に備えるため、区分所有者が管理組合に積み立てる費用。管理費とは別の会計で管理される。

基準2:管理員業務のレベル(接遇・報告体制)

管理員は、居住者にとって最も身近な管理会社の「顔」です。

  • チェックポイント
    • 管理員への教育・研修制度は整っているか
    • 居住者への接遇態度は良好か(勤務する管理員の評判を確認)
    • 緊急時や日々の業務報告(日報など)の仕組みは確立されているか

基準3:清掃業務の品質と仕様の明確さ

マンションの美観を保つ清掃業務は、居住満足度に直結します。

  • チェックポイント
    • 日常清掃と定期清掃の範囲・頻度は仕様書で明確に定められているか
    • 清掃スタッフの品質管理体制はどのようになっているか
    • 仕様書にない臨時的な清掃(例:鳥のフンなど)にも柔軟に対応できるか

基準4:建物・設備管理業務の専門性(法定点検・修繕提案)

建物の寿命を延ばし、安全を確保するための専門的な業務です。

  • チェックポイント
    • 消防設備点検やエレベーター保守点検などの法定点検を漏れなく実施できる体制か
    • 長期修繕計画に基づいた適切な修繕提案ができるか
    • 小規模な修繕(電球交換など)に迅速に対応できるか

基準5:フロント担当者(管理業務主任者)の対応力と経験

理事会運営のパートナーとなるフロント担当者の能力は、管理の質を大きく左右します。

  • チェックポイント
    • 担当予定者は管理業務主任者の資格を保有しているか
    • 担当予定者の経験年数や担当物件数は適切か
    • 理事会への提案力や課題解決能力は高いか(プレゼンでの質疑応答で確認)

管理業務主任者は、管理委託契約に関する重要事項の説明(同法第72条)など、法律で定められた独占業務を行う国家資格者です。

基準6:管理委託費の妥当性と内訳の明瞭さ

管理委託費は、安さだけで選ぶべきではありませんが、その妥当性は厳しくチェックする必要があります。

  • チェックポイント
    • 見積書の内訳は詳細に記載されており、「一式」などの曖昧な項目はないか
    • 業務内容と費用は見合っているか
    • 他の候補会社や、国土交通省の調査データと比較して著しく高額または低額でないか

参考として、総戸数規模別の管理委託費の月額平均を以下の表に示します。自社のマンションがどの区分に該当するか、一つの目安としてみましょう。

総戸数規模管理委託費(円/戸・月)
20戸以下17,998
21~30戸16,336
31~50戸15,123
51~75戸14,489
76~100戸13,858
101~150戸12,865
151戸以上12,002
出典:国土交通省「令和3年度マンション総合調査結果」より作成

基準7:緊急時対応とトラブル解決の実績

水漏れや設備故障などの緊急事態や、居住者間のトラブルに迅速かつ的確に対応できる体制は必須です。

  • チェックポイント
    • 24時間対応のコールセンターはあるか
    • 緊急時の出動体制はどのようになっているか
    • 騒音やマナー違反などの住民間トラブルへの対応実績は豊富か

管理会社の種類と特徴(デベロッパー系・独立系など)

管理会社は、その成り立ちによっていくつかのタイプに分類でき、それぞれに特徴があります。マンションの規模や求めるサービスによって最適なタイプは異なります。

デベロッパー(系列)系:ブランド力と大規模物件の実績

新築マンション分譲会社(デベロッパー)のグループ会社です。親会社のブランド力と豊富な資金力を背景に、経営基盤が安定しているのが特徴です。特に大規模・タワーマンションの管理実績が豊富で、標準化された質の高いサービスが期待できます。一方、仕様が決まっており、管理委託費は比較的高めな傾向にあります。

独立系:柔軟な対応と独自のサービス

親会社を持たず、独立して経営されている会社です。系列の縛りがないため、管理組合の個別の要望に柔軟に対応しやすいのが最大の強みです。独自のサービスやノウハウを持ち、コストパフォーマンスに優れた提案が期待できる一方、会社の規模や実績は様々なので、見極めが必要です。

その他(ビルメンテナンス系など)

建物の清掃や設備管理を専門としてきた会社が、マンション管理に参入したケースです。建物・設備の維持管理に関する技術力や専門性が高いのが特徴です。

あなたのマンションに合うのはどのタイプ?

  • 大規模・タワーマンション:豊富な実績と安定感を求めるならデベロッパー系
  • 中小規模のマンション:コストを抑えつつ、きめ細やかな対応を期待するなら独立系
  • 建物の維持管理を重視したい:専門性の高さを求めるならビルメンテナンス系

これらはあくまで一般的な傾向です。最終的には個別の会社をしっかりと比較検討することが重要です。

見積もり依頼とプレゼンテーションで確認すべきこと

候補会社を絞り込んだら、見積もりとプレゼンテーションを通して、より深く会社を見極めていきます。ここでの確認作業が、契約後のミスマッチを防ぎます。

見積書で絶対に見逃してはいけない「一式」の罠

見積書を確認する際、最も注意すべきなのが「一式」という表記です。例えば「事務管理業務費 一式 〇〇円」といった記載では、具体的にどのような業務にいくらかかっているのかが全く分かりません。

国土交通省の「マンション標準管理委託契約書」では、業務の範囲や仕様を明確にすることが求められています。詳細な内訳(業務項目、単価、数量など)の提示を求め、不透明な「一式」表記をなくすことが、適正な費用かを見極めるための第一歩です。

相見積もりは2〜3社が現実的。5社以上が敬遠される理由

多くの会社を比較したい気持ちは分かりますが、むやみに相見積もりの数を増やすのは得策ではありません。現実的な比較検討の対象は、2〜3社程度です。

なぜなら、管理会社が正確な見積もりを作成するには、以下のように多大な労力がかかるからです。

  • 現地調査(複数回)
  • 清掃、エレベーター保守など各種協力会社との打ち合わせ
  • 管理組合の会計状況の確認
  • 理事会へのヒアリング

5社も6社も相見積もりを取る「見積もりコンペ」のような状態になると、管理会社側は「労力をかけても受注できる可能性が低い」と判断し、真剣な提案を敬遠したり、参加自体を辞退したりすることがあります。特に戸数が少ないマンションではその傾向が顕著です。本気の提案を引き出すためにも、候補を厳選し、2〜3社と真摯に向き合う姿勢が重要です。

プレゼンテーションで質問すべきことリスト

プレゼンテーションは、書類だけでは分からない会社の姿勢や担当者の人柄を知る絶好の機会です。以下の質問を投げかけてみましょう。

  • 担当者について:「私たちのマンションを担当する予定のフロント担当者を紹介してください。その方の実績や強みは何ですか?」
  • 課題解決について:「私たちのマンションが抱える〇〇という課題について、御社ならどのような解決策を提案しますか?」
  • 成功事例・失敗事例について:「これまでの管理実績で、最も成功した事例と、教訓となった失敗事例を教えてください。」

これらの質問に対する回答から、会社の誠実さや問題解決能力を判断することができます。

最終決定は「総会の普通決議」で|区分所有法に基づく手続き

理事会で新管理会社を内定しても、それだけでは変更は完了しません。最終的な意思決定は、マンションの最高意思決定機関である「管理組合総会」で行う必要があります。

普通決議の要件とは?(組合員総数・議決権総数の過半数)

管理委託契約の締結や変更は、「建物の区分所有等に関する法律(区分所有法)」における「共用部分の管理に関する事項」に該当し、原則として総会の「普通決議」によって決まります(同法第18条、第39条第1項)。

(集会の決議)
第三十九条 集会の議事は、この法律又は規約に別段の定めがない限り、組合員総数の過半数及び議決権総数の過半数で決する。

出典:e-Gov法令検索「建物の区分所有等に関する法律」

つまり、「区分所有者(組合員)の頭数の過半数」と「各区分所有者が持つ議決権(通常は専有部分の床面積割合)の合計の過半数」の両方を満たす賛成が必要です。

総会までの準備と議案書の作成ポイント

総会を成功させるためには、丁寧な準備が不可欠です。

  1. 議案書の作成:なぜ管理会社を変更する必要があるのか、新しい管理会社をどこに決めたのか、その選定理由、契約内容、費用などを分かりやすく記載します。
  2. 事前説明会:総会前に説明会を開催し、区分所有者の疑問に答える場を設けると、合意形成がスムーズに進みます。
  3. 総会の招集:管理規約に定められた手続きに従い、総会の招集通知を発送します。

【注意】管理規約に別段の定めがないか必ず確認

区分所有法第39条には「規約に別段の定めがない限り」という規定があります。これは、マンションの管理規約で、普通決議とは異なる決議要件を定めている可能性があるということです。手続きを進める前に、必ずご自身のマンションの管理規約を確認してください。

管理会社選びでよくある失敗例と回避策

管理会社選びでよくある失敗例と、その回避策を以下のQ&A形式でまとめました。

Q. よくある失敗は?
A. 失敗例1:コストだけで選んでしまい、管理品質が低下した
管理委託費の安さだけを重視して契約した結果、清掃の回数が減らされたり、フロント担当の対応が悪化したりするケースです。

【回避策】
費用だけでなく、業務仕様書の内容を詳細に比較し、価格に見合ったサービスが提供されるかを必ず確認します。「安かろう悪かろう」に陥らないよう、品質とのバランスを総合的に評価することが重要です。
A. 失敗例2:フロント担当者との相性が悪く、理事会運営が停滞した
会社の評判は良くても、実際に担当するフロント担当者との相性が悪く、理事会での議論がスムーズに進まなくなることがあります。

【回避策】
契約前に、担当予定者と必ず面談を行いましょう。人柄やコミュニケーション能力、理事会の運営方針との相性を見極めることが、良好なパートナーシップを築く上で不可欠です。
A. 失敗例3:契約内容の確認が不十分で、追加費用が頻発した
基本の管理委託契約に含まれる業務範囲をよく確認せず、理事会出席や小規模修繕などが「別途費用」となり、結果的に割高になってしまうケースです。

【回避策】
契約書や重要事項説明書を隅々まで読み込み、どこまでが標準業務で、何がオプション(別途費用)になるのかを明確にしましょう。不明な点は契約前にすべて質問し、書面で回答を得ることが大切です。

【補足】「管理計画認定制度」と「管理適正評価制度」の違いとは?

近年、マンション管理の質を客観的に評価する制度が登場しています。これらは管理会社を選ぶ上で参考になりますが、制度の目的を正しく理解しておく必要があります。

「管理計画認定制度」:行政がマンションの管理計画を認定

これは、令和4年(2022年)4月に施行されたマンション管理適正化法に基づき、地方公共団体(市区町村など)が、長期修繕計画や管理組合の運営などが一定の基準を満たすマンションの「管理計画」を認定する公的な制度です。

「管理適正評価制度」:民間団体がマンションの管理状態を評価

これは、一般社団法人マンション管理業協会(民間団体)が、管理組合の運営や会計状況など、マンションの「管理状態」を独自の基準で評価し、星の数(☆1〜☆5の5段階)で公表する民間の制度です。

注意:どちらも“管理会社”を直接評価する制度ではない

最も重要な点は、これらの制度は、いずれも「マンションの管理計画」や「管理状態」を評価するものであり、「管理会社」そのものを評価・格付けする制度ではないということです。

もちろん、良い管理が行われているマンションは、良い管理会社がサポートしている可能性が高いと言えます。しかし、これらの評価を「この会社は星5つだから安心だ」と短絡的に結びつけないよう注意が必要です。あくまで参考情報の一つとして活用しましょう。

まとめ:良い管理会社は、マンションの資産価値を高めるパートナー

マンション管理会社の選び方は、単に業者を選ぶ作業ではありません。自分たちの資産であるマンションの価値を将来にわたって維持・向上させていくための、最も重要なパートナーを選ぶ経営判断です。

今回解説した5つのステップと7つの比較基準を参考に、理事会が主体となってプロセスを進めることが成功の鍵です。

  1. 現状課題を整理し、理事会で合意形成する
  2. 法的な前提(管理業登録)を確認する
  3. 2〜3社に絞って詳細な見積もりとプレゼンを依頼する
  4. 費用だけでなく、業務の質や担当者の能力を総合的に評価する
  5. 法的手続き(総会での普通決議)を正しく経て最終決定する

このプロセスには労力がかかりますが、丁寧な選定作業は、必ずや将来の良好なマンション管理と資産価値の維持につながるはずです。この記事が、あなたの管理組合にとって最良のパートナーを見つける一助となれば幸いです。


免責事項

本記事は、2025年10月20日時点の情報に基づき、マンション管理会社の選定に関する一般的な情報提供を目的としており、特定の管理会社を推奨するものではありません。また、個別具体的な事案に対する法的な助言を行うものでもありません。管理会社の選定や契約締結に関する最終的な判断は、ご自身の責任において行ってください。法改正や個別の管理規約・契約条項の内容が本記事の情報に優先しますので、必ず最新の情報やご自身のマンションの規約をご確認ください。法的な問題については、弁護士等の専門家にご相談ください。

参考資料

島 洋祐

保有資格:(宅地建物取引士)不動産業界歴22年、2014年より不動産会社を経営。2023年渋谷区分譲マンション理事長。売買・管理・工事の一通りの流れを経験し、自社でも1棟マンション、アパートをリノベーションし売却、保有・運用を行う。

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この記事を書いた人

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